ちとせの先生たちわたしたちの想い

「自分でできた!」という
達成感を味わってもらいたい

  • 北口 眞子

    北口 眞子 先生

  • 藤井 麗香

    藤井 麗香 先生

<考えさせるを、考える。>を方針に掲げる、ちとせの保育。
現場の先生はどのような点を大切にしながら、日々子どもと向き合っているのでしょうか。

ちとせでは子どもの自律性を大切にしていますが、自律性を育むために、どのような点を意識して子どもと向き合っていますか。

藤井先生

園のイベントでも、普段の生活の中での声かけでも、すべてが「自律につながるように」という想いを持ってやっています。大人がやってしまうのではなく、うまくサポートしながらも、基本的には子どもの自主性に任せるイメージですね。

北口先生

例えば、私が担当する5歳児クラスでは、音楽活動を取り入れています。その活動の中で、自ら頑張る力とか協力する力を身につけていってもらえるよう、日々試行錯誤しています。
子どもの頃に「音楽って楽しい」って感じる経験があれば、大人になってもそれが続くと思うんですよね。音楽に主体的に取り組むことで自律性が身について、なおかつ大人になっても、自分を形成した音楽を好きでいられるんじゃないかなと。音楽はあくまで例ですが、そんなことを意識しながら、私は取り組んでいます。

藤井先生

物事に対する自主性はすごく大切ですよね。もちろん最優先すべきは安全面なので、年齢や状況に応じて、介入する度合いや距離感を図りながら、保育をしています。

自主性に任せていると、小さな問題やトラブルが起きると思うのですが、その場合はどのように対処しているのでしょうか。

北口先生

例えば、靴下をうまく履けない子がいるとします。時間がかかると周囲の大人が靴下を履かせてしまいがちなんですけど、園ではそうせず、履こうと頑張っている姿を見守る。難しそうだったら手伝うこともありますが、あくまで主体は子どもです。自らやる過程を大切にして、「自分でできた!」っていう達成感を持てるよう、意識しています。

藤井先生

子どもが集まると、仲良く遊んでいてもいつの間にか喧嘩になってしまうこともあります。しかし、4〜5歳の子どもの場合、大人が介入しすぎると問題を解決する力が育たなくなってしまう。こういったトラブルも、解決が難しそうであれば状況を見て介入しますが、まずは子どもたちが自分で考え、話し合う姿勢を大切にしています。

家では甘えてばかり…。園と何が違うのでしょうか。

藤井先生

よく保護者の方からも聞かれるのですが、私は、子どもが家で自分をさらけ出して親に甘えさせてもらっているから、園では「がんばろう」「自分でやろう」という気持ちが芽生えるのかなと思うんです。家庭という空間と、園という集団の空間での意識の違いが、子どもの中にもあるんじゃないかな。

北口先生

先生と子どもの関係性だけでなく、子ども同士の雰囲気もあるかもしれません。例えば、家では野菜をぜったい食べないって言っている子も、園では普通に食べたりしている。みんなで食べるとおいしく感じるということもあるし、仲の良い子が野菜を食べて褒められている姿を見たら「負けたくない」と思ったりする。そういう違いはあると思いますね。

藤井先生

園と家庭とか全く別のものということではなく、家庭でしっかり甘えられている、自分を出せているからこそ、集団の中で頑張ろうという気持ちが生まれる。ご家庭で愛情をたっぷり注いであげて下さい。